韓国が「誤審」にも助けられてフランスと1−1で引き分け、勝ち点を4に伸ばした。1点を先制されて迎えた前半31分。右CKから、中央でビエラにヘディングシュートを打たれた。GK李雲在の体はゴールラインの中。右脇に向かって飛んできたボールを、右手でかき出した。ボールはラインを越えていたように見えた。その瞬間、韓国のテレビ局MBCで実況解説した元韓国代表監督の車範根氏は、言葉に詰まってコメントが続かなかった。
(中略)
それでもピッチ上では、実力で勝る相手を、気迫で黙らせた。後半25分すぎからは「コリアン・タイム」。豊富な運動量を前面に出して再三、両サイドを突いた。中盤でことごとくこぼれ球を拾い、相手に休む間を与えなかった。韓国協会幹部は「試合後に文句を言うのはスポーツマンらしくない。もし前半0−2なら、韓国は後半さらに攻撃的にいってもう1点取ったはず」と反撃した。